| 。* ○ 温かいもの ○ * 。 ロスト・ユニバース 「はい、熱いから火傷しないでね」 「サンキュ」 手にしたカップ、受け取ったカップは、冷え切った体を温めるため。 彼のカップには、好みに合わせた熱いコーヒー。 彼女のカップには、熱めの紅茶。 名前入りのカップが並んで食器棚に入ったのは、いつのこと? ソファにも向かい合ってじゃなくて、並んで座るようになったのは、いつのこと? そんなことはとっくに忘れた。 「あー、ようやく生き返ったぁ」 「また大袈裟だな、お前も」 「だって、依頼でもなきゃ普通は入んないわよ。巨大冷凍庫の中なんてっ!」 「そんなんじゃ、立派な宇宙マグロの卸し人にはなれないぞ」 「ならないわよっ!!」 「まーなー、ここで出ていかれたら、途端に困るのは俺だしなー」 彼は、ずずずっと音を立ててコーヒーをすする。 『ふーん』とうなずきながら、彼女は両手でカップを包み込んだ。 そして一口飲んだあと。 「でも、あたしがいないだけで何で困るわけ?」 「だってさ、もう他の奴の作った飯は食えない体になってるしさ。しっかり餌付けされたわけだし」 「ちょっと待って、あたしは飯炊きだけのために転職を許されないわけ?」 「ばぁーか」 かするだけのキス。 「餌付けされたって言ったろ?」 「あのぉ、今のが餌付けなんですか?」 「納得しとけ……って、甘い」 「あたしの紅茶の中、蜂蜜垂らしたからね」 「俺の奴とは何気なく味を変えるなんて、やっぱり餌付けだ……」 「んもーっ、そんなつもりはないのっ!」 彼女は立ち上がると、空になった自分のカップ、そして彼のカップを取り上げる。 「蜂蜜入り紅茶、今度はケインにも作ってきてあげるね」 |
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| カンシャのキモチ |
| 『星海研究所』のほしみゆーきサマから頂いちゃいました! ・・・・うひひひひ(喜)。 ラブラブですよ!甘々ですよ!! ほしみサマったら、私のツボを織っていらっしゃる。 あぁもう、ホントにありがとうございますっっ!! |
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