◆◇恋人(夫婦)の邪魔者シチュエ−ションお題・「エドウィン・夢ノ終リ」◇◆


*唇が食んだ甘い熱と、耳が飲み込んだ苦い薬


「なぁ、ウィンリィ」
「ん、ぅ」
「夜まで待てそうにないんだけど」
「やっ、ちょっと待…っ」
「…………もしかして」
「…ごめん、今日からなの」



夜までどころか1週間はおあずけ決定。
強行突破は無理そうデス。
唇が食んだ甘い熱と、耳が飲み込んだ苦い薬。

*思春期未満立ち入り禁止


「…え、ど、ぁっ」
「く…っ」
「…兄さん、ウィンリィ、起きてるー?」
「「ッッ?!」」
「ちょ、ちょっと待て!」
「えぇと…あたし出る?」
「…悪ぃ」
「どしたの、アル?」
「ほんっとーにごめんっ、姫がぐずり出した」
「まぁま〜っ」



泣きたいのはこっちなんですケド。
あと何年したら分かるようになるのかしら。
恋愛感情未発達地域、思春期未満立ち入り禁止。

*10分間限定天国


「エド、今どれくらい?」
「10分過ぎたとこ」
「じゃ、もっか…」
「おわ、デン?!」
「…ばっちゃんかアルの差し金かしら」



作業部屋で肌を重ねた数分間。
デンの奴、どうやってドアを開けたんだ。
10分間限定天国なんて物足りない。

*非密室の悲劇


「…ん、くすぐったい」
「良さそうだけど?」
「もう、まだお昼なのに」
「言いながら、ヒトの上に乗って来たのは誰だよ」
「あたしデス。ね、もう脱がせ…」
「兄さん、借りてた本…お邪魔しました」
「アル?!ちょ、待て待て待てぇッ!!」



いや確かにあの体勢もやってたこともまずかったけども!
鍵くらい確かめてすれば良かった。
硬直したオレらの非密室の悲劇。

*火照ったカラダに冷水を


「あ・つ・い〜っっ」
「暑いときに暑いって言うな。お前それ以上脱ぐなよ」
「脱げるもの無いわよ。その水頂戴」
「お前なぁ」
「冷た、…げほっ」
「氷飲み込んだろ、莫迦。ぼたぼた零す、な…」
「エド?」
「ウィン…」
「あぁエド、手が開いたら表に水撒いてくれるかい?」
「あー…ついでに水浴びしてこよっかな」
「は?」



伝う水で濡れた肌に欲情したなんて口が裂けても言えるもんか。
それでも伸びた本能に正直な手は、日常会話で阻まれる。
君は気付かないままで良い、火照ったカラダに冷水を。



お題は此方から

箱庭のお茶会



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